1. 処理の流れ
- 読み込み:Word(.docx)またはテキスト形式の PDF をプロジェクトに追加します。Wenyin は複製をこの Mac のライブラリに作成し、元のファイルは動かしません。
- 検出:この Mac 上で機微情報を検出し、候補の位置とカテゴリを提示します。1 件ずつ処理し、残りは順番待ちになります。
- 確認:確認画面に原文と対応する置換内容を 1 件ずつ並べます。あなたが選択または解除し、見落としを追加することもできます。
- 置換:確認結果に従い、同じプロジェクト内に独立したマスキング済みの複製を生成します。原文の複製は書き換えません。
- 書き出しと確認:選択した資料を書き出します。書き出した後はファイルを開き、文字とレイアウトを確認してください。
検出方法は 2 種類あります。形式から判定できるカテゴリは規則だけで検出し、叙述と文脈に関わるカテゴリは規則に Wenyin が独自に学習したオフラインモデルを加えて候補を補います。モデルは候補を補うだけで、規則を置き換えず、カテゴリ、置換語、確認の流れも変えません。
2. カテゴリ別の機能表
「既定」は、検出されたときに既定で置換の対象になるかどうかです。項目ごとにいつでも解除または追加選択できます。「見落とす可能性」は既知の弱点で、「確認のしかた」に従って 1 つずつ確認してください。
| カテゴリ | 既定 | 何を検出するか | 見落とす可能性と確認のしかた |
|---|---|---|---|
| 氏名 | 選択 | 本文中の自然人姓名。当事者、裁判官、第三者、被害者などの明確な法律上の項目と、叙述に現れる人名を含む | 珍しい姓、民族名の表記、呼称だけ(例:「老王」)や仮名は見落とすことがあります。叙述の段落と当事者情報の欄を重点的に見直してください |
| 組織 | 選択 | 会社、裁判所、検察院、行政機関、病院、学校、法律事務所などの名称 | 略称、括弧内の略称、組織の接尾辞がない支部名は見落とすことがあります。本文の略称と契約の署名欄を照合してください |
| 住所 | 選択 | 省・市・区から番地、棟、ユニット、部屋番号までの完全な住所。空白と全角数字にも対応 | 行政区画の接頭辞がない断片、村や区画の括注は見落とすことがあります。送達先住所、住所、契約履行地を確認してください |
| 電話番号 | 選択 | 携帯電話と固定電話。市外局番、内線、ハイフン、空白、全角数字、一部を伏せた番号を含む | 叙述の中で口頭の番号として書かれたものは見落とすことがあります。連絡先の項目と 1 桁ずつ照合してください |
| 身分証明書 | 選択 | 18 桁の身分証明書番号(チェックデジットを含む)と一部を伏せた番号 | 行やセルをまたいで分かれた番号は見落とすことがあります。表と添付画像付近の文字を確認してください |
| 証明書類の番号 | 選択 | パスポート、運転免許証、社会保障番号など明確な項目の下の番号 | 項目ラベルのない番号は見落とすことがあります。項目ラベルを手がかりに確認してください |
| メールアドレス | 選択 | 標準形式の電子メールアドレス | 「at」「@」などの変種で書かれたアドレスは見落とすことがあります。送達と通知の条項を確認してください |
| 事件番号 | 選択 | 括弧の年の形式、同じ括弧内の複合事件番号、裁判所記号と番号の一覧、表の中の裸の番号 | 行をまたいで途切れた事件番号は見落とすことがあります。ヘッダー、表の見出し、文書の冒頭を確認してください |
| 銀行カード | 選択 | 13 から 19 桁の銀行カード番号。チェックデジットで判断 | 一部が伏字や欠けたカード番号は、保守的にまとめて処理されることがあります。原文と 1 桁ずつ照合し、無関係な数字を一緒に置換していないか確認してください |
| 金融口座 | 選択 | 明確な項目の下の銀行口座、通帳・預金証書の番号。一部を伏せたもの、全角、途中に空白があるものを含む | 項目ラベルのない数字の並びは見落とすことがあります。支払と受取の条項を確認してください |
| ネットアカウント | 選択 | 明確な項目の下のネットアカウントと番号 | ラベルのないニックネームや ID は見落とすことがあります。登録とログイン情報の段落を確認してください |
| 信用コード | 選択 | 18 桁の統一社会信用コード、および「信用コード」などの文脈を伴う旧式の組織コード | 文脈がなく銀行カード番号に近い形の番号は、別のカテゴリになることがあります。主体情報の欄を確認してください |
| 登録・営業番号 | 選択 | 弁護士登録番号、営業許可番号など明確な項目の下の番号 | 略記や下数桁だけの番号は見落とすことがあります。委任代理人の情報を確認してください |
| 財産・車両番号 | 選択 | 不動産証券番号、不動産権利証番号、車台番号、エンジン番号などの財産と車両の番号 | 略記や括注の表記は見落とすことがあります。財産目録と執行情報を確認してください |
| 業務番号 | 選択 | 契約番号、保険証券番号、プロジェクト番号などの業務上の番号 | 独自形式の番号は見落とすことがあります。契約の冒頭と添付の一覧を確認してください |
| 診療記録番号 | 選択 | 入院番号、診療記録番号など明確な項目の下の番号 | 項目の外に現れる同じ数字の並びはまとめて置換されません。項目の位置で確認してください |
| ナンバープレート | 選択 | 中国大陸の民用ナンバープレート(省の略称+発行機関記号+連番) | 軍用・警察・外交団などの特殊なナンバーは見落とすことがあります。事故認定と車両情報を確認してください |
| 日付 | 未選択 | 各種の日付表記。状況情報として現れるもの | 個人の背景(生年月日など)と重なる場合は候補が 1 つだけ残ります。置換が必要なときは手動で選択し範囲を確認してください |
| 金額 | 未選択 | 数字の金額と通貨の表記 | 漢数字の大字金額は見落とすことがあります。必要に応じて選択し、請求項と判決主文を確認してください |
| 郵便番号 | 未選択 | 明確な項目の下の 6 桁の郵便番号 | 裸の数字は郵便番号として扱いません。必要に応じて選択してください |
| 個人の背景 | 未選択 | 民族、職業、役職、生年月日、住所など明確に示された背景の項目 | 叙述として書かれた背景は見落としやすいです。身元判断に関わる場合は選択し、日付の候補と照合してください |
| 健康情報 | 未選択 | 明確に示された傷病、疾病、診断の項目 | 叙述による説明は見落とすことがあります。医療と鑑定の段落を確認してください |
| 家族関係 | 未選択 | 明確に示された親族関係の項目 | 暗黙の関係は見落とすことがあります。必要に応じて選択してください |
| 所在・行動情報 | 未選択 | 明確に示された行程と足跡の項目 | 叙述に現れる場所は見落とすことがあります。必要に応じて選択してください |
カテゴリはバージョンごとに増えていきます。あるバージョンがどのカテゴリに対応しているかは、そのバージョンのリリースノートに従ってください。
3. 置換の規則
- 置換内容は「型名 + 英字」で構成されます(例:氏名A、電話A、身分証明書A、住所A)。
- 組織は名称の末尾に応じて型名を変えます(例:銀行A、裁判所A、会社A、病院A、法律事務所A)。判別できない場合は「組織A」を使います。マスキング後もどの種類の組織かが分かるようにするためです。
- 同じ文字列が文書内に複数回現れる場合は、同じ置換語を使います。照合して確認しやすくするためです。
- 置換するかどうかは項目ごとにあなたが決めます。既定で選択されている項目は解除でき、既定で未選択の項目は手動で選択できます。
- 置換は選択した位置だけで行われ、それ以外の文字とレイアウトはファイル構造に従って保持されます。原文の複製は書き換えません。
置換は再帰処理をしません。置換語そのものが原文として再度置換されることはなく、連鎖的な変更を避けます。
4. 一括確認
- 同じワークスペースで 1 つの文書も一括の複数文書も処理できます。一括の検出は 1 件ずつ順番に実行されます。
- 一括にはまとめて確認する画面があり、そこから任意の 1 件を開いて個別の確認に移れます。
- 別々の文書にある同じ文字列が同じ主体を指すとは限りません。一括のまとめ表示に同名の項目があっても 1 件ずつ判断してください。自動で同一とみなすものではありません。
- 一括の途中で一部が失敗しても、アプリは残りの処理を続け、書き出し前に成功・失敗・未処理の件数を説明します。
5. 原文と結果
読み込むのは複製で、マスキングの結果はさらに別の複製です。元のファイルは書き換えられず、移動も削除もされません。取り消しはマスキング済みの複製がある場合にだけ使え、ライブラリ内のマスキング済み複製を回収します。すでに書き出したファイルには影響しません。検出と確認の結果はこの Mac の索引に保存され、終了して開き直しても確認を続けられます。原文や選択が変わった場合は、古い結果を生成し直す必要があります。
6. 書き出しと確認
- 選択した資料を書き出します。原文を書き出す前には確認を表示し、中止できます。
- 一括の書き出しで同名のファイルがあっても既存のファイルを上書きしません。書き出しに失敗した場合は、その回の出力を回収し、回収できなかったファイルを報告します。
- 書き出した後はファイルを開いて 1 件ずつ確認してください。削除すべき情報が処理されていること、レイアウトが壊れていないことを確かめてください。
- アプリ内のプレビューだけで情報が削除されたと判断しないでください。
7. 明確に対応しないこと
- スキャン文書と画像を含む混合 PDF:完全なサポート範囲に含まれません。
- 暗号化された文書とテキスト層のないページ:処理をそのまま拒否します。
- クラウドでの検出やマスキング:Wenyin は行わず、文書をアップロードすることもありません。
- 文書の代理送信:Wenyin があなたの代わりにファイルを送ることはなく、書き出したファイルを任意の AI サービスに渡すこともありません。
- アカウント、サブスクリプション、遠隔でのライセンス失効:現在提供していません。
- 旧版 Word(.doc)、WPS、画像、Markdown などの形式:まだ対応していません。
8. 既知の制限
- 検出は見落としも誤検出もします。叙述的なプライバシー情報、複雑な住所や氏名の表記は、人の手で補う必要があります。
- 一部の PDF と DOCX は処理を拒否します。安全に削除できる条件を満たさない場合、アプリは原文が残る可能性のある複製を生成するよりも、処理を拒否することを選びます。
- DOCX の非表示コンテンツとプロパティ、PDF のメタデータと添付ファイル、最終ファイル全体の構造確認は、バージョンごとの説明に従って個別に確認する必要があります。
- 2 万字を超える長い文書では、「長文の高速モード」を開いて速度を優先できます。このモードは規則による検出だけを実行し、画面にはモデル検出を使っていないことを明示します。
- Apple シリコンと macOS 12 以降が現在の対象です。Intel Mac と macOS 12 から 14 は検証が完了していません(サポートとアップデート参照)。
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